映像授業と家庭教師どっちが合う?費用・効果・向いている子を比較

映像授業にするか、家庭教師にするか。お子さんの勉強を考え始めると、多くのご家庭が最初にぶつかる悩みです。どちらにも良いところがあり、費用も教え方もまったく違うため、情報を集めるほど迷ってしまいます。

教育アドバイザーとして相談を受けるなかで、決め手になるのは「お子さんの性格」と「家庭で用意できる環境」だと感じてきました。この記事では、両方の特徴を並べて見比べながら、ご家庭に合う選び方を順番にお伝えします。

映像授業と家庭教師の基本的な違い

映像授業は、あらかじめ収録された授業を動画で見て学ぶ方法です。家庭教師は、先生が自宅に来て、またはオンラインでお子さんに合わせて教える方法です。同じ「勉強を教えてもらう」でも、進め方も費用もまるで違います。まずは全体像をつかんでおきましょう。

授業の進め方の違い

映像授業は、決まったカリキュラムに沿って自分のペースで動画を見ていくスタイルです。たとえばスタディサプリや河合塾Oneのように、中学数学の連立方程式から高校数学の微分積分まで、単元ごとに短い動画が用意されています。わからなければ止めたり、巻き戻したりできます。

一方の家庭教師は、お子さんの理解度を見ながら授業を組み立てるスタイルです。家庭教師のトライやノーバスのような会社では、最初に学力診断をして、苦手な単元から取りかかります。授業は先生の判断で進むため、動画のように決まった順番に縛られません。

費用の違い

費用の差は、比べたときに最も大きく感じる部分です。映像授業は月額で数千円程度のものが多く、教科を増やしても大きくは変わりません。家庭教師は先生の人件費がかかるため、1回あたり数千円から、月に換算すると数万円になるのが一般的です。

金額はサービスや学年、授業回数で変わるので、あくまで目安として見てください。大切なのは、安さだけで決めず、かけた費用に対してお子さんが実際に使いこなせるかを考えることです。安い映像授業でも見なければ意味がありませんし、高い家庭教師でも合わなければ続きません。

質問のしやすさの違い

映像授業は、基本的に一方通行です。サービスによっては質問機能やチャットサポートがありますが、返事が来るまで時間がかかる場合もあります。疑問をその場で解消したいお子さんには、少し物足りなく感じることがあります。

家庭教師なら、わからないところで手を挙げればその場で先生が答えてくれます。英語の関係代名詞でつまずいたとき、別の例文を出して説明し直してもらえるのは大きな安心です。ただし、質問するのが苦手なお子さんは、先生に気を使って黙ってしまうこともあります。

比べるポイント映像授業家庭教師
学び方動画を見て自分で進める先生が目の前で教える
費用の目安月額数千円程度月数万円程度
質問のしやすさ機能や返信待ちが必要その場で聞ける
時間の自由度いつでも見られる予約した時間に限られる
向いている進め方自分で計画を立てられる伴走してほしい

この表のとおり、映像授業は自由度と安さ、家庭教師は個別対応と安心感が強みです。どちらが上というより、お子さんと家庭の状況によって合う方が変わります。

映像授業のメリットと注意点

映像授業は、時間にも場所にも縛られにくく、費用も抑えやすい学び方です。その反対に、続けるには本人の意欲が欠かせません。良い面と気をつけたい面を、具体的に見ていきます。

好きな時間に何度も見られる

映像授業の一番の強みは、時間と回数の自由度です。部活で帰りが遅い日でも、夜に30分だけ見ることができます。わからなかった部分は、何度でも繰り返し再生できます。

東進の映像授業のように、大学受験向けの講座を持つサービスもあります。人気講師の授業を地方でも受けられるのは、家庭教師にはない魅力です。通学の時間もかからないので、その分を復習に回せます。

家庭教師と比べて安く続けやすい

映像授業は、月額の固定費が低めなのが助かる点です。スタディサプリは小学生から高校生までの講座がそろい、月額2,000円台から始められます。複数の教科を同時に学んでも、費用が大きく増えません。

兄弟姉妹で使えるプランがあるサービスもあるので、家計の負担を軽くしたいご家庭には向いています。料金は改定されることがあるため、申し込む前に公式サイトで最新の金額を確認してください。

自分で進める力が必要になる

注意したいのは、動画は見るだけで終わりやすいことです。見ているうちはわかった気になっても、問題を解くと手が止まる、というお子さんは少なくありません。そこで、見た後に問題集で確認する習慣が必要になります。

また、スケジュールを立てて動かすのも本人任せです。親が声をかけすぎると反発される場合もあります。週に一度、見た範囲を一緒に確認するなど、距離を保ったまま関われる仕組みを作っておくと続けやすくなります。

  • 見る単元を前日に決めておく
  • 動画の後に必ず確認問題を解く
  • 週末に進み具合を親子で見る

この3つを習慣にするだけで、映像授業の効果は大きく変わります。視聴だけで満足しないための工夫として、取り入れてみてください。

家庭教師のメリットと注意点

家庭教師は、お子さん一人ひとりに合わせて教えてもらえる安心感が魅力です。ただし費用は高めで、先生との相性も結果を左右します。良い点と注意したい点を整理します。

つまずきをその場で解消できる

家庭教師の最大の利点は、わからない部分をその場で解決できることです。たとえば中学1年の方程式で、移項の意味があいまいなまま進んでしまうお子さんがいます。先生は解いている途中の手の動きを見て、どこで止まっているかをすぐに見つけられます。

動画では気づけない「なんとなくわかったつもり」も、先生が質問を重ねることで表に出てきます。苦手の根っこにさかのぼって教え直せるのは、個別指導ならではの強みです。

勉強の習慣づけまで任せられる

家庭教師は、授業時間だけでなく宿題の出し方や次回までの進め方も一緒に考えてくれます。親が毎日声をかけなくても、先生が来る日までに課題を終わらせる、という流れができやすくなります。

家庭教師のファミリーのように、学習計画づくりに力を入れている会社もあります。現役の東京大学生や早稲田大学生などが在籍する会社もあり、受験を経験した先輩の話が、やる気のきっかけになる場合もあります。

費用と先生選びが悩みどころ

注意したいのは、費用の重さと先生との相性です。週1回でも月に数万円かかることが多く、回数を増やすと家計の負担は大きくなります。費用は入会前に総額で確認することが欠かせません。入会金や教材費が別にかかる会社もあります。

相性の問題もあります。教え方がうまくても、話しにくい先生だと質問が減ってしまいます。多くの会社は体験授業や先生の変更に対応しているので、最初の1〜2回で様子を見て、合わなければ早めに相談しましょう。

確認したいことチェックの内容
費用の総額授業料のほか入会金、教材費、管理費の有無
体験授業無料で受けられるか、先生を選べるか
先生の変更合わなかったときに替えられるか
指導科目苦手な科目や受験に対応しているか

契約の前にこの4点を確認しておくと、入会後の食い違いを減らせます。迷ったときは、複数の会社で体験授業を受けて比べるのがおすすめです。

お子さんのタイプ別の選び方と併用のコツ

ここまでの特徴をふまえて、実際にどちらを選ぶかを考えます。決め手は、お子さんの性格と今の学力、そして家庭で使える予算です。迷う場合の併用のしかたもお伝えします。

映像授業が向いている子

映像授業が合うのは、自分で計画を立てて動ける子です。目標がはっきりしていて、「この単元だけ補いたい」といった使い方ができる場合は、費用を抑えながら力をつけられます。

部活や習い事で忙しく、決まった時間を取りにくい子にも向いています。学校の授業についていけているものの、さらに先を学びたい場合や、定期テスト前に特定の範囲だけ見直したい場合にも使いやすい方法です。

家庭教師が向いている子

家庭教師が合うのは、一人だと勉強が進みにくい子や、基礎でつまずいている子です。たとえば小学校の分数でつまずいたまま中学生になった場合、さかのぼって教えてくれる先生がいると安心です。

人に質問するのが苦手でも、毎週同じ先生と顔を合わせるうちに話せるようになる子もいます。不登校ぎみで外に出にくいお子さんには、自宅で受けられる点も助けになります。

お子さんの様子向いている方法
自分で計画を立てられる映像授業
部活や習い事で時間が不規則映像授業
基礎からやり直したい家庭教師
一人だと机に向かいにくい家庭教師
費用をできるだけ抑えたい映像授業

併用という選択肢

実は、どちらか一つに決めなくても大丈夫です。映像授業で基本を学び、家庭教師で理解を確認するという組み合わせは、効率の良い使い方です。動画で予習をして、家庭教師の時間は質問と演習に使えば、授業の回数を減らせるため費用も抑えられます。

始めるときは、まず映像授業の無料体験や家庭教師の体験授業を試してみてください。お子さんの反応を見てから決めるのが失敗の少ない進め方です。1〜2か月続けて、様子が合わなければ切り替えれば問題ありません。